自然界、人間界はすべてつながっていて循環しています。
地球というのは循環システムです。
雨が降って川になり、海に流れて蒸発し、再び雨になって恵みをもたらします。
私たち人間も、地球の一部です。
東洋医学アーユルヴェーダでも、人間の体は五大元素という、宇宙と同じ構成物質でできていると考えます。
”五大元素”
五大元素(ごだいげんそ)は、世界を形作るとされた5つの「元素」。仏教
- 「地」「水」「火」「風」「空」の五つで、五大という。
道教
- 「木」「火」「土」「金」「水」の五つで、五行思想という。
ヨーロッパ
- 四元素および「エーテル (哲学)」でクィンタ・エッセンチアという。
インド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
地球と同じように循環して生きていくことが人間の本来の生き方なのだと思います。
人間と自然は、昔から共存してきました。そして、循環してきました。
しっかり呼吸して、運動して、栄養をとり、排泄して、まずは自分の身体での循環をおこすことが大事です。
また身体だけではなく、家族や祖先、社会、自然(地球)ともしっかりつながり、循環していくことができると、人生が変わっていきます。
地球のサポートが入るようなイメージです。
反対にこの循環がうまくいかないと、エネルギー(氣)の流れが滞り、色々と不具合がおきるようです。
うまくいかない原因として、バランスの乱れがあります。
この世界は、つねにバランスが一定に保たれるという原則があります。
恒常性といいます。自然界にも、人間の体にも、社会にも、この恒常性が働いています。
“恒常性
恒常性(こうじょうせい)ないしはホメオスターシス(希: ὅμοιοστάσις、英: homeostasis)とは、生物において、その内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向のことである。
この恒常性、とても優秀な機能ですが、なぜ存在するのかというと、
それは、この世の秩序を保つためです。
生物が体内の秩序(体温や血圧など)を一定に保つのと同じように、この世にも秩序を保とうとするはたらきがあります。
バランスが大きく乱れたところには、必ず恒常性による、自然の調整がはたらきます。
知り合いの農家さんから聞いた話ですが、
例えば人間のエゴで、敷地内にめいっぱい作物を植えたりすると、苗に大量に虫がついたり、枯れたりして、必然的に苗の数が減るようなことがあるそうです。
それと同じような出来事が社会生活にも起こります。
出世のために仕事を無理してがんばりすぎた
→体調を崩して仕事を休むことになる
子どもを優秀に育てようと無理矢理塾に通わせた
→逆に全然勉強せず、不真面目になる
これらは、バランスが崩れたところに恒常性(自然の調整)がはたらいた結果です。
すべてはバランスをとろうとする自然のはたらきです。
人がバランスを崩すときというのは、物事や人物に過剰な意義を見出したり、何かをコントロールしようとしている場合が多いように思います。
自然の草木は、我が我がと、周りと競おうとしたり、物事をコントロールしようとしたりするでしょうか?
桜の木は、春になれば蕾をふくらませ、花を咲かせ、風と共に散り、夏は葉をつけ、秋に葉が落ち、冬の寒さに耐えます。
自分が隣の木より早く咲こうとか、他より大きな蕾をつけてやろうとか、思っていなさそうです。
自然の流れにまかせて生きています。
人間も、何事もほどほどがちょうど良さそうです。
「与えつつ与えられる」という流れにのることで循環がおこり、人間は自分らしく、地球は地球らしくいられるのだと思います。